「なんとかしてあげたい」
お忙しい飼い主さまに変わって、頻繁にお世話をしていたシッターさんから相談を受けました。
ゴールデン・レトリーバーのローザちゃんは、興奮しやすく、一旦興奮するとコントロールが効かないとのこと。
会ってみると、飛びつき、じゃれ噛み、目につくもの手当たり次第にくわえようとし、あちこちへ突進、引っ張り・・・
体も大きいので、行動自体は激しく、「こりゃ大変だ」という感じですが、
私はなんだかローザちゃんが「どうしたらいいかわからないよ!」と
イライラしているような印象を受けました。
飼い主さまの承諾を得て、まずはそのシッターさんにトレーニングの考え方、
やり方を伝え、一緒に進めていくことに。
いぬといっぽ のトレーニングでは、なにかを強いるのではなく、
犬が自ら考え、選択して行動するように教えていきます。
・ローザちゃんの部屋に人が入ると、飛びついたりじゃれ噛みしたり大暴れ。
・足を拭くタオル、レインコートなどなんでも噛んでしまう。
・お散歩中に気になるものがあると突進する。
・・・etc.
悩みになっていることはたくさんありましたが、一つずつプランをたて、小さな階段をいっぽいっぽ登るようにトレーニング。
ローザちゃんは、自分で考えて行動するトレーニングに、
「こうするのかな?これでいいんだね!!」と、とても楽しんで参加してくれました。
興奮しやすく、興奮するとなかなかスイッチを切り替えられなかったローザちゃんですが、少しずつ少しずつ、自分で考え、判断するために、周りを見る余裕が出てきました。
小さなことでも望ましい行動がほめられ、うれしいものがもらえるので、
表情が穏やかになり、自信を取り戻しているようでした。
ローザちゃんのお宅には、先住犬のアマーレさんがいます。飼い主さまは、一緒にお散歩したり、遊んだり仲良くしてくれるといいな、との願いでしたが、ローザちゃんは、アマーレさんを追い回し手を出してしまっていました。小型犬のアマーレさんはローザちゃんを見るだけで震え、逃げてしまう状態。これでは一緒に過ごさせることはできない、と思われていました。
しかし、先日、思いがけないうれしい進歩が。
ローザちゃんとアマーレさんが、同じ部屋で落ち着いていられるようになった、
とのこと!!
二頭で一緒にいるためのトレーニングを特にしたわけではありません。
ローザちゃんが、様々なトレーニングを経て、リラックスしていられる範囲が広がり、アマーレさんに対しても興奮しないでいられるようになった、ということ。
そして、今回アマーレさんはトレーニングを受けたわけではありませんが、きっと、落ち着いて穏やかになったローザちゃんの変化をしっかり感じ取っていて
「もう、一緒にいても大丈夫」
とわかったのかもしれません(ᵔᴥᵔ)